自転車がぁ…!!

先日、いつもように、近所のスーパーへ食品を買いに行こうと自転車を走らせようとすると、タイヤの前輪がパンクしていました。
つい最近も、後輪がパンクしていて、部分的な修理では追いつかないからと、タイヤごと修理をすすめられて行ったばかりでした。
また立て続けにどうしてと、大きな溜息をついてしまったのです。

自転車の前輪と後輪が、立て続けにパンクするなんてめったにありえないことなので、「これは人為的なもの…」とふと思い、人を疑ってしまいました。

そんな自分に不愉快にもなり、なんだかどっと疲れを感じました。
とにかく自転車が動かないと、生活にも仕事にも支障を来たすので、まずは修理をと、先日修理を行ってもらったばかりの自転車修理屋さんへ再び行ったのです。

「すみませ~ん!!」とお店に入ると、自動的にチャイムが店内に鳴り響き、ご主人が出て来られました。
ご主人は、先日タイヤ交換をしたばかりの客がまた来て、びっくりされたご様子で、「何か不具合でもあった!?」と驚かれた様子でした。

私は「違うんです!!先日はありがとうございました。実はまたパンクしていたんです」と話すと、思いのほか『やっぱり』といったご様子だったのです。
私の頭の中は『はてな』だらけです。

私は「パンク魔にやられた!!」と怒り心頭ですから、なぜご主人が落ち着いておられるのかわかりませんでした。
ご主人は素早くタイヤをはずされて、パンクしている箇所を探して下さいました。

そして空気がシューっと抜ける音があちこちからしていて、その空気が出ている箇所を指差して見せてくれたのです。
「ほら、ここを見て下さい。擦り切れて穴が開いているでしょう」
私は顔を近付けてその部分をまじまじと見ますと、ご主人の仰る通り擦り切れていました。

私の想像していた、針か何かの鋭利なもので穴を開けられているのとは違う様子です。
続けてご主人は、「これはタイヤの外側のカバーの部分が割れていてなっているのですよ」と仰いました。
私は鳩が豆鉄砲を食った表情に、まさになりました。

状況が飲み込めないでいると、ご主人は丁寧にそうなった原因を教えて下さったのです。
そして私はやっと状況がわかりました。

パンクの原因

パンクの原因は私にあったようです。
タイヤにあまり空気が入っていない状況で走っていたものですから、たわんだ形で走っていたタイヤのカバーが、中のタイヤを刺激して、そして擦り切れて穴が開いたということでした。

まったくもってそんなことになっているとは、想像だにしていませんでした。
そういえば、タイヤに空気を入れるなんて、これまで何回して来たっけと、それまでを振り返ったのです。

買い物では重い荷物を乗せて、豪快にペダルをこいで来たこれまでに対して、タイヤに空気を入れたのは片手の指の数でも余るくらいでした。
いつもたわんだタイヤで走っていたようです。
どおりで、いつもペダルが重いと思っていました。

再びタイヤ交換をしてもらうことになり、急な出費が続いて痛かったですが、原因が人為的なものでないとわかってよかったです。
住んでいる地域にパンク魔がいるなんてやりきれないですから…

そう安堵していると、パンクしたというお客さんがあとから来られました。
ご主人はその方を私に紹介して下さり、「この人も看護師さん」とご紹介下さったのです。

地域で評判の自転車修理屋さんのご主人は、とってもフレンドリーでお客さんのことをよくご存知でした。