大阪まで出てくる人も
大阪という場所は、関西にあってはもっとも都会といえるだけに、美容外科クリニックも、有名どころが多く集まっています。
また、関西周辺で、地元では知られたくないからと、大阪まで出てきて美容整形手術を受けようと考える人は、かなり多いように思います。
看護師として仕事をするに当たり、美容外科というのはちょっと異例な職場だと思います。
毎日どんどん、どこかの具合が悪いからと患者さんがやってくる総合病院などとは違い、元気で健康な人がやってくるクリニックだからです。
ですから、患者さんの健康状態には特別配慮する必要はありませんが、逆に言えば、コンプレックスに悩んでやってくる患者さんがほとんどになりますので、精神的なケアが求められるという点で、通常の看護師の看護とは大きく異なってきます。
些細な一言、あるいはなんでもない態度が、患者さんの心にぐさりと突き刺さるかもしれないからです。
そこに気を付けてさえいれば、美容外科クリニックでの看護の仕事は、時間も比較的きっちりしていますし、残業もよほどのことがない限り、ないと言えます。
オペにしても、診察にしても、たいていは予約制をとっているクリニックが大半ですから、時間にきっちりしているところで働きたい看護師向けかもしれません。
患者さんにとっても、長い間待たされるのは苦痛でしょうし、他の患者さんとニアミスするのは避けたいでしょう。
そういった意味で、予約制をとるクリニックが大半となるのも当然という気がします。
このように、美容外科勤務の看護師は、どちらかといえば医療面での看護というよりは、精神的な面で、よりケアができる人が望ましいということになります。
整形外科の看護師に求められるもの
ですから、見た目の雰囲気も、物腰が柔らかく、やさしい雰囲気の人が求められるでしょう。
いかにも叩き上げでキャリアを積んできましたというような看護師は、患者さんに威圧感を与えてしまいます。
美容外科の場合、一般的にはしなくていい手術をするというイメージがあると思います。
豊胸にしても、二重まぶたしても、もともと持っていたもので満足しなさいという考えです。
けれど、それがコンプレックスになり、自分に自信が持てない、あるいは自分が嫌いにさえなってしまうのなら、思い切って手術を受けるのに、何も後ろめたいことはないと思います。
そういった気持ちを理解し、心の支えとなることも、美容外科に勤務する看護師の務めだと思います。
大阪に住んでいると、多くの人に接する機会がありますから、さまざまな人を見ることになります。
そのことが、美容外科を訪れる患者さんの気持ちを理解することにつながるようにも思います。
美容外科勤務の日常は、総合病院勤務の看護師に比べ、体力的にはハードではありませんが、精神的には強さや思いやり、配慮がより多く求められる仕事だと思います。
そして、それもまた、看護師の看護という仕事の中に、しっかりと納められるべきことだと思っています。